その歌を唄った直後、僕の右手はぼんやりと光り始めた。暗闇の中で僕の右手だけが、うっすらと見える。僕は真鈴と子猫を見た。どちらも何も言わず、じっと僕の右手を見ている。この光が見えているみたいだ。
「これっ……」
話し掛けようとしたその瞬間。
「!?」
右手から強い光が飛び出し、僕の全身を包み込んだ。僕は自分の声が出せないことに気付く。真鈴と子猫の姿も見えない。ただ、白く強い光だけが僕を囲んでいる。ギターも、もう腕の中には無い。パイプ椅子も無い。僕は宙に浮いていた。
「これっ……」
話し掛けようとしたその瞬間。
「!?」
右手から強い光が飛び出し、僕の全身を包み込んだ。僕は自分の声が出せないことに気付く。真鈴と子猫の姿も見えない。ただ、白く強い光だけが僕を囲んでいる。ギターも、もう腕の中には無い。パイプ椅子も無い。僕は宙に浮いていた。