「にゃあ」
それは小さな猫だった。僕は飛び付いて来た拍子に、思わず抱き留める。柔らかな体毛が手の中でもぞもぞと動く。
「猫だよ、真鈴」
「猫?」
「うん、まだ赤ちゃんかもしれない。小さな子猫だ」
「にゃあ」
小さな鳴き声。僕は猫には詳しくないから、この子が何と言う種類の猫なのかは判らない。まして、この暗闇じゃ毛色や模様も全然判らない。ただ、か細い体はぶるぶると震えていて、なんだか不安そうだった。
それは小さな猫だった。僕は飛び付いて来た拍子に、思わず抱き留める。柔らかな体毛が手の中でもぞもぞと動く。
「猫だよ、真鈴」
「猫?」
「うん、まだ赤ちゃんかもしれない。小さな子猫だ」
「にゃあ」
小さな鳴き声。僕は猫には詳しくないから、この子が何と言う種類の猫なのかは判らない。まして、この暗闇じゃ毛色や模様も全然判らない。ただ、か細い体はぶるぶると震えていて、なんだか不安そうだった。