「愛花」


愛花の唇に、そっと自分の唇を寄せた。


「いつか、思い出になるときが来るといいね」


キスに照れたのか、少し顔を赤くして愛花がそう言った。


「ああ」


「でも私、そんなに辛抱強くないからね」


「ん」


「先生より素敵な人がいたら、そっちに行っちゃうかも」


「マジかよ」


「ウソ」


そう言って、愛花はケラケラ笑った。


「一生離さないから」


「それは無理」


「愛花~」


「私、縛られるのキライ」