【祐介サイド】


「だから、少しだけ時間をくれないか?」


「時間?」


「俺に、明里を忘れる時間。少しだけ……」


「いつまで、待てばいい?」


「それは……」


正直、わからない。


明里を忘れられないで、2年がたった。


いまだにホストの仕事をしてる俺。


もしかしたら、明里に会えるんじゃないかって、意味のない期待をして。


「先生、ホスト辞められないのって……」


「バカみたいに、期待してんの。明里に、会えるんじゃないかって」


突然、愛花が俺の腕に自分の腕を絡ませてきた。


「ありがと、先生。私のこと、好きって言ってくれて」