それから悠磨くんは
無言になっちゃって…
その場に立ち尽くすアタシ達。
勇気出して開いてみた。
「悠磨くん、怒って…
「家帰るんでしょ?送るから」
「え!?ぁ、うん…」
アタシの言葉を遮り悠磨くんは
相変わらず怒ったような感じで言った。
ヤバいよ、アタシ泣きそう…
良かれと思ってしたのにな。
無言のまま道を歩く。
チラッと悠磨くんの横顔を
見上げるんだけど悠磨くんは反応無し
アタシの足は止まってしまう。
「…悠磨くん怒ってる?」
悠磨くんはアタシが
歩いてない事に気付いて振り返った。
「…」
「やっぱり待ち伏せとかダメだよね?」
「…違うよ、
学校で待ってたから
怒ってるんじゃない…
アンタが濡れてたからね、
俺がもう少し帰れてればって。
だから怒ってる訳じゃない」
悠磨くんはそう言うと
アタシに近寄り再び傘をさしてくれた。