「アンタだけ俺の名前知ってる
フェアじゃないでしょ?」


アタシが驚いた顔をしてたからか
補足をしてくれた清水くん。




「ぁ、えっと相楽雫です…」



「ふ~ん、
名前まで幼稚だ」


そう言って軽く笑った清水くん。


その顔にドキッとしたのが
バレないようにアタシも聞いてみた。


「じゃあ、清水くんの下の名前は?」


「は?」

「だってアタシ、
フルネーム教えたのに
アタシは名字しか知らないなんて
フェアじゃないでしょ♪」


清水くんの言い方を真似した。




「…悠磨」


「悠磨くん?」

「てか、高校生に君付けされてる」


「アタシ、高校生じゃないよ!!
それより、どうして悠磨くん学ラン?
コスプレとかする人なの!?」



悠磨くんは少し驚いた顔をしてから…



「俺、現役高校生なんだけど」



「…ぇ?」