「げ~…パンプス濡れた~」
早織は傘を閉じて
パンプスの水を払っていた。
まだ、お店に入る前で--…
早織のそれが済むのを
待っている間店内を眺めていると…
「ぁ…いた」
「え!?いたの?」
早織も急いで店内を見た。
清水くんはこんな憂鬱な雨の日も
いつもと変わらずに働いていた。
「パンプス濡らしたかいが
あったというモノだなぁー!!」
テンションが上がった早織は
アタシを置いて先にお店に入った。
アタシも急いで後を追う。
「いらっしゃいませ」
内田くんといつかのお兄さんが
アタシ達に挨拶をした。