「へっへっ…へっくしゅんッ!!!」
「ぎゃあー…汚いなぁ!!
風邪ひいたのアンタ?」
早織はアタシが飛ばした唾を
指で払いながら聞いてきた。
「んー…一昨日、
濡れて帰ったからかな…」
清水くんに高校生と
間違われた日、結局
アタシは濡れて帰った。
「ちゃんと体温めなかったの?」
早織は鞄からポケットティッシュを
取り出してアタシに渡してくれた。
「ぁ、わざわざスイマセン…
ん…お風呂入ったけど
何かぬるかったなぁ。
まぁ、構わず入ったよ♪」
「アンタ馬鹿じゃん!!
ぬるま湯に入っても意味ないし!!
だから風邪ひいたのよ!!!」
早織のあまりの迫力に
ちょっと怯んでしまった。
「ご、ゴメンなさい…」
「ったくー…
ぁ、アタシ昨日駅前のカフェ
行ったんだけどイケメンくん
見なかったなぁー…見たかったわ」
「ぁ、清水くん?
昨日、晴れてたから
アタシ雨宿りに寄んなかったよー」