家につき、リビングに行くと「おぅ、クラスどうだった?」とソファーに座った兄貴が話し掛けてくる
「べっつに〜」
そう冷めた声で答えると兄貴は溜息をつく
「冷めてんな〜。可愛い子いた?」
バタンともう一つのソファーに寝転び、仰向けの状態でポケットからチョコレートを取り出す
「べっつに〜」
チョコレートをみながらそんなことを言うと兄貴は俺に近寄ってくる
「おい、もしやいたんだな?可愛い子!なるほど、奏もとうとう初恋か?」
そんな風にちゃかしてくる兄貴
「なんでそうなんだよ・・・」
「だっていつもは『みんなブス』とか言うじゃんか!恋の相談ならいつでも俺がのるからな?」
って・・・きもちわる
なんて思いながらチョコレートの袋を破り、一口かじってみた
「・・・まずっ。やっぱ無理。これやるよ」
とチョコレートを兄貴に渡し、自分の部屋へ向かった