私とお兄ちゃんは毎日のように、団地の中にある公園で遊んでいた。

私たちの両親はその時まだ共働きで、
夏休みにどこかへ旅行へ行くってことはなかった。

だからか高校生になったばかりのお兄ちゃんは、
自分も遊びたいだろうに、幼い私といつも遊んでくれた。

出かけても5時にはいつも帰って来てくれて……
そんなお兄ちゃんがほんとに大好きだった。

たまに近くの市民プールに行ったり、二人で花火したり。

ギターを弾いて歌を歌ってくれたり……それが私の夢のきっかけにもなったんだけど。

そんな風に夏休みが過ぎていく。

いつもと変わらないしあわせな毎日。








けれど、それは急に訪れた。



運命の日。