「クラス委員の東條は東郷に後で学校を案内してやれよ。」


「はい、わかりました。」


凛とした声が響く…
クラス委員なんだ、らしいな…なんて、まだよくも知らない男の子に対して思った。



「よろしくお願いします。」


「席はあそこだ。」



若竹先生が示した席は、窓際の1番後ろ。


「はい、」


私は返事をして、席についた…何も出来ない…どじでのろまな私が……ここでなにができるんだろう?



考えてもわからなかった…だから、私は東郷の名前に恥じないような振る舞いを……それだけを心掛けて頑張ろう、とだけ決心した…