ドン、と勢いよく先生に押された、と思うと私は教室の中にいた。


いた、というよりは押された勢いで転びながら入った。



「っ、」



痛い…足、打ったよ?
それに…クラスの皆さんの…視線が冷たい…


「何やってんだ、東郷。早く立て。」


「っ、先生が押したからじゃないですか!」



って、ダメダメ!!
しっかりしないと…


私は…東郷の者、なんだから…



「転校生の東郷だ。自己紹介しろ。」


「はい、東郷弐智佳です。皆さんと仲良くなりたいです。よろしくお願いいたします。」



私は頭を下げて…そして、前を見たときに…クラスをざっと眺めた…


皆………お上品そう。


そして見知った顔を見つけた…東條律輝さん…


同じクラス……なんだ!