「職員室までは、お一人で大丈夫ですか?」


「はい。大丈夫ですよ。」


「本当ならば、お坊ちゃま…莱輝様が来るべきですが、仕事が立て込んでいるので…申し訳ありません。」


「いえ、いいんです…そんなの…」


「あと、帰りですが…たぶん皆さんが1番前にして下さるので、探す手間はいらないと思います。」


探す………手間?


なんて聞こうかと思ったけど、帰りになればわかると思ったから聞かないでおいた。


「では、お気をつけて行ってらっしゃいませ。にちかお嬢様。」



そう言いながら頭を深々と下げる荻島さんに一礼して…私は校内に足を踏み入れた。



前の学校も綺麗だったけど………比べものにならないくらい綺麗…。