私は掴んでた方の服の袖をめくった。



「っ……」



すごく怪我してる。
どうしよう………



「…ごめんなさいっ…ごめんなさい……私を庇ったから……っ」



「………」



「病院…行きましょ……早く行かないと……それに頭とかも打ってるかも………」



「大丈夫だ。」



「っ!」



涙で滲む視界に…優しい笑顔が広がった。
この人…すごく優しいんだ。



「…俺はこのあとすぐに会議があるから仕事に行く。だからお前と病院に行くヒマはない。」



「あんたっ!!」



「いっくん!!ダメ…だよ……」