「おはようございます、お嬢様。お嬢様は今日から外出する際には…この指輪をはめてください。」



そう笑顔で言った荻島さんの手の中には…昨日もはめた綺麗な指輪。



「これ…」

「一応、婚約指輪だからな。わかったか?」

「はい。」



婚約指輪…これをはめて…


「学校もですか?」

「当たり前だろ。」


「………………」


「家に帰るから…支度して下さいね、お嬢様。」


「わかりました。」




家に帰る…その家には…




私の居場所はあるの?