携帯を開き、一度もかけたことのない神風へ電話をかける。
「もしもし。」
ワンコールですぐに出たところを見ると、暇を持て余していたのか?
なんて喋っていいのかわからず、しばらく黙った後、「永谷たけど」とだけ言った。
「知ってる。いきなりどうした?」
「……話がある。今から会えない?」
「じゃあ学校行くよ。」
オレから行くつもりだったけど、仕方なく電話を切って部室に待つことにした。
まだ部活中って事もあり、部室にはオレしかいない。
ベンチに座るのも気が乗らず、ロッカーにもたれて待っていること数十分。
部室のドアが開いた。