「まあ、大学に入って今では野球を続けてるけどね。」


「…そうですか」

その先輩に会いたい、会ってみたいという思いがだんだんと湧いてきた。


その先輩とオレ…どっちがスゴいんだろうか。



「キャプテンの中沢君に聞いたんだけど、悠弥…野球部辞めたんだってね。」


「お知り合いですか?」

「ん、ちょっとね。そこで提案なんだけど、あたしと勝負しない?」


「……勝負?」



「そう、勝負。永谷君が負けたら、悠弥を野球部に引き戻しなさい。」


ビシッと人差し指を突き出してきて、オレの額に近付けた。