"結城苓那"か…。何か女みてーな名前だな。

身長もあまり高くなく、筋肉質でもない。声変わりもしてないし…顔立ちも女みたいだ。


「永谷!!」

「はい」


「結城に教えてもらえ~?こいつのポジションも投手だからな。」


「わかりました」



それから間もなくして、ユニフォームに着替えた結城先生がブルペンに現れた。


オレの球を何も言わずに、ただひたすら見ている。



「へ~なかなか良い球投げるね。」

「…どうも。」


「あたしのこと…疑ってるでしょ?先に言っとくけどあたし女だから。」