西条の言葉に、何も言えなくなった金城はただ黙ったまま下を向いた。
それくらい、説得力があった。
「もし文句があるなら、俺や永谷に言えよ。頑張ってる神風に言ったら…次は許さねえ。なあ、永谷?」
「ああ」
悠弥を傷つけるやつは、許さねえ。
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結局、あのまま悠弥は帰ってこなかったため、キャッチャーは姫川と交代。
姫川のひどさには驚いた。
まともにボールは捕れないわ、盗塁もされ放題。
試合が壊れる気もしたが、監督は意地でも変えずに、結果---15対0。
あの"スゴい投手"からヒット一本打つことも出来なかった。