前半、大和と悠弥の姿をオレはレフトから見るようになった。


嶺北高校が後攻めのため、再興高校の一番打者がバッターボックスに入る。


難なく打ち取る大和と悠弥は、あっという間にツーアウトを取っていた。



「タイム」

悠弥がマウンドの大和のもとへ小走りで向かっていった。


バッターボックスに居るのは、背番号1を付けたバッター。

あいつ…ピッチャーなのか?


180センチは超えているであろう身長に、長い手足。

そいつを見た瞬間、以前の影山の言葉を思い出した。



---『ストレートはMAX155キロ。180センチの身長から自由自在の変化球を投げ込むことが出来る。』


あれが影山の言う、"スゴい投手"なのか?