- 悠弥 side -

ふと目をあけると、大和くんの顔が視界に入った。

……ここは?


「悠弥さん?気分はどうっすか?」

「ここ大和くん家…?」


「そうっす。兄貴呼んできますね」



大和くんの背中を見ながらも、今だに置かれている状態が把握できない。

…なんで大和くん家?


それからすぐ、永谷が入ってきた。



「気分はどうだ?」


「まあまあかな。つか、体育祭は?」

「覚えてねーのか?」


意識が朦朧としていたせいもあり、西条からバトンを貰ってからの記憶がない。



「まあなー。永谷の球受けたいって気持ちが強すぎて、あんま記憶にないんだよな。」


はははと苦笑いすると、永谷の代わりに大和くんが口を開いた。