中学3年生 春


「ドキドキするね-」
「最後だもんね,クラス替え…これで嫌いなやつばっかだったら…うち消えたい!」

かなみは朝からずっとこればっかり言っていた。

今日は3年生の始業式。

最後のクラス替えだ。



あたし達は別々に名前が書いてある表を見上げていた。


「あった!!」
かなみが叫んだ。
走ってあたしに近づく。

「緋由?見つかった?」

「うん…かなみの隣のクラスだった」

かなみは意外とあっけらかんとしていて

「まぁ隣のクラスだし!登下校はいっしょだし!」

と肩を叩いてきた。

「うーん。そうだね!とっちと,りーちゃんと,らんもいるし」

とっちと
りーちゃんと
らん。

仲良しな子がいて良かった。


安心しながらあたし達は新しい教室に向かった。


空は青かった。