季節は夏。


勉強部屋の窓を開け、赤い粗末な椅子に座り私は手の甲を何度も、何度も引っ掻き傷だらけ。


夥しい赤い傷、奇妙で気持ち悪い傷だらけの手の甲。


死にたいと願いながら切ったけど、心のどこかで生きる事を望んでいたのかもしれない――……