母は「ただいまー」と言って
リビングへ入ってきた。

その時、私の顔が
しょんぼりしてるのを見て、
「どうしたの?」と聞いてきた。

母の顔もしょんぼりなった。
事情がわかってるみたいだった。


「パパ・・・でていくんでしょ?」


私は歯を食いしばって母に聞いた。
母は静かに答えてくれた。


「聞いたんだ・・・。ごめんね。」


「ママのせいじゃないでしょ?」


「・・・わかんない。」


私の目からは、
歯を食いしばって我慢していた涙が
一揆にあふれ出してしまった。

母が申し訳なさそうに
私を抱きしめてくれた。


「いやだ・・・いやだよ・・・。」



私がそういうと、
母は今夜連れ戻して話しをすると言った。

私がいやだって言ったから、
そのときの父の決断を
とめてしまった。

今ではものすごく後悔している。

どーせ無意味だったから。