私にとって初めての後輩が来る日は
胸が躍る気分だった。

トランペットが下手で
教えれる自信はないけれど、
先輩らしくやっていこうと思った。
香穂先輩や奈乃香先輩のように。

入学式が始まり、
新入生が入場してくると
演奏が始まった。

この曲は、
私たちの入学式の時にも
演奏してくれたっけな。

懐かしさを感じながら
トランペットを吹いていた。

その中に、可愛い男の子を見つけた。

あんな子が部活にきたらいいのにな~
なんてのん気なことを考えていると
演奏が終った。

国歌、校歌とも演奏が終わり、
すべてのプログラムが終了した。

開放感をかんじながら
譜面台と楽器を持って、
部室に戻っていると、
窓の外の空の綺麗さに見とれた。

青い空に白い雲。

まさに、今日にふさわしい天気。
これはいい日になるぞーっと
張り切ってまた部室に向かおうとすると、
外で部活をしてる人に目が入った。

好田だった。
あの感じ悪いやつは
ハンド部だったらしい。

そのときは
あいつの事を1つ知れたと
思っただけだった。

部活も終って、
友達とのんびり坂を下りて、
バスに乗って家に帰った。

それから、今日の事を日記に書いた。
1つ1つ振り返って書いてると
好田を思い出して
イライラしていたので


「好田、ウザイ」と書いた。


もちろん可愛いかった
男の子の後輩の事も書いて、
リビングへ向かうと

また父と母は喧嘩をしていた。

一昨年ぐらいから
うちの家族は崩壊しかけてた。