「いらっしゃいませー」





コンビニに入ると暖かい空気とやる気のない声。




暖かい飲み物と少しのお菓子を持ってレジに向かう。

店員にそれを渡しながらタバコの銘柄を言い、千円札を取り出す。







「ゆいちゃん?」







お釣りを渡されたと同時に背後から声がして。

振り向くとそこには、







「…黒澤くん」







仲間と一緒にコンビニに入ってきた黒澤くん。

一緒悠介くんと呼びそうになったけど、呼ばなくてよかった。






「久々…やな」


「せやね」


「一人?」


「違う」






淡々と言葉を返してお釣りを財布にいれる。



そしてそのまま彼の顔を見ずに、自動ドアまで歩いていった。







まさかこんな夜中に会うなんて、最悪。








.