「まぁ色々と頑張って」
「その言葉そっくり返しますよ、じゃあまた」
手を振って歩き出す。
最近は"ghost"が守りに入ったせいで、余計に消息が掴めない。
今度はいつ出てくるかわからないし。
「そこのおねーさんっ」
「…………」
「俺等と遊ぼうやー」
人が考え事をしている最中に、なんて間の悪いヤンキー達。
気か付けば私は道の真ん中で囲まれていて。
陣達からはかなり離れたし、一体どうしたものか。
「急いでるんで、すんません」
「いいやんっ、ちょっとだけ」
「いやいや」
街行く人は可哀想な目で私を見てくる。
でも誰も助けようとはしない。
助けてくれなくていいけど。
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