「くっそー!!!」






悔しそうに叫ぶ龍から下りて、木刀を隣に置く。



うん、まだ体鈍ってなかった。






「ゆいすごーい!!!」


「だから言ったじゃないっすか!!!」






パチパチと拍手をする二人を通り過ぎ、何事も無かったかのように勉強を開始する。

紫織はキャアキャア言ってるし、蓮は何故か誇らしげ。





そして龍は、







「ゆいさんもう一回!!!」






私の隣に座って再度申し込んできた。







「無理やって、負けたやん」


「違うんすよ!!!あれ違うんすよ!!!」


「うちに勝とうなんて二十年早い」


「そしたら俺三十六才っすよ?!」


「ええやんええやん」


「よくないっす!!!」






キャンキャンうるさい龍を放っておいて、今度は英語の復習。




これが終わったら帰ろっかな。








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