バキボキ、と両手の骨を鳴らす。
すると、さっきとはうって変わって奴らの顔が真っ青になっていた。
びびってんな、こりゃ。
必死に笑いをこらえ、睨み付ける。
「さぁ、誰からくる?」
ネクタイを緩め、ボタンを開けてブレザーを脱ぎ捨てれば、戦闘準備は完了した。
俺が本気だとわかったのか、耐え切れずに数人逃げ出した。
つか、逃げんなよ。
つまんねぇな。
「く、くそっ!調子に乗るなよ!!」
一人の掛け声を合図に、残った全員が一気にかかってきた。
まいったな…。
俺は少し、冷や汗を感じた。
「あーあ…。やっちまった」
あたりの惨事を見渡し、思わずため息が漏れた。
「この人数だと、手加減できねぇんだよな。少しやりすぎた」
誰か骨折ってなきゃいいんだが…。
とりあえず俺は、遅刻しそうだったのでカバンを拾って急ぎ足で学校へと向かった。