翌朝、リビングで朝食をとっていると
ひどく困った顔をした璃依が来て
たぶん、昨日のことを気にしているんだろう。
「おはよー、璃依」
いつも通りに、笑顔で話し掛ける。
それだけで璃依は、心底ホッとしたような表情を見せつつ、どこか納得してないらしい。
その時、ふいにチャイムが。
俺は、なんとなく凜だと思った。
だから、俺が出ると名乗り出たんだ。
けど実際には違った。
そこにいたのは、昨日のあの男だった。
「…っ!?」
俺が驚き、嫌悪の眼差しを向けたことに疑問を持ったのか、
不信そうに俺を見つつ、警戒心むき出しで口を開く。
「璃依は、いますか」
ここで追い返すのも、悪くない。
だが、璃依に怪しまれる。
「あぁ、いるよ。ちょっと待っとけ」