気付いたら俺は、走って璃依の家に戻っていた。
我ながら、情けない…。
あの二人を
目の当たりにするのは、きつかった。
璃依は、俺の知らない間に遠くに行ってしまったようだった…。
きっと、あの男よりも俺の方がずっと昔から璃依を好きだった。
なのに、負けた。
璃依は俺じゃなくて、あいつを選んでしまった。
選んだわけじゃねぇか。
あいつは、気付いてねぇんだから。
俺が、伝えるのが遅かったんだ。
一歩を踏み出すのが、あの男よりも遅かったんだ。
悔しい。
悔しい
悔しい悔しい悔しい…!!
ちくしょー…っ!!