想像したのは、ボロボロになった小さな子を抱える女性。


女神様。確かに、瀕死だった状態の子供にすればそう思いたくなるだろう。


「女神様は妖精たちを集めて、話すの。妖精たちはみんな頭をペコペコ下げて、もうこんなことはしないって誓ったの。

女神様に逆らえる人はどんな世界にもいない。優しくて強くて気高くて。

綺麗で、美麗で、秀麗で。全世界を見通す右目を持って、全世界を壊す左目を秘めた人なの」


「こわ、す」


女神様のイメージに、ラグナの顔がよぎった。


いや、違うだろう。あいつ男だし。


また再度、俺なりの女神様を頭で考えたが。


「壊すって言っても、女神様はそんなことは絶対にしない。壊す知識を身の内に隠して、暴かれないように左目を隠しているの」