くそ、なんか涙がっ。
「あー、もーっ。なんなんだよ、お前。いきなりタックルかますわ、連れ去るわ。なに、なんなの?」
「挨拶」
「熱烈すぎる挨拶だな!」
「挨拶にタックルしたのはコッ君だと確かめるために」
「俺じゃなかったらお前ボコボコだったろうな、そりゃあ!」
「うん、だからコッ君。優しいからコッ君に間違いない」
うっ、と何も言えなくなる。だって、にこりと優しいって言われて。
「っー、騙されないからな!」
「なにに?」
「いいからっ、もう!で、なんでこんな場所に」
「二人で話したかったの」
「何をだよ」
「質問したよ、私は」
ふと、どうしてコッ君がここにいるの?のセリフが頭を流れる。
そういや、言ってなかったか。