「つか、お前こそ何でここに」
「私は人捜しなの、捜してるの」
「はあ?」
「私の捜してる人はこの世界にいないの、だから強いモノを呼んでくれる人がいるこの場所で私は捜すの」
捜す、捜すを連呼されてもいまいち分かんねえ。
頭かいてれば、クリアが木の幹に座った。
ぽんぽんと隣を叩くクリア。……座れってか。
まあ疲れたしと、拒否はしない。
ある程度距離をあけて、クリアを見る。クリアも俺を見ていて目があった。
ドキリ。
「コッ君、汚い顔してる」
ムードクラッシャーだ、こいつ……。
ドキリとなった手前にそんなこと言うんだから。
土で汚れた顔を無造作に袖でごしごしして。