「マジでゴメン。

すぐに起こしてくれても
よかったんだけど……」


てゆーか、爽介なら迷わず
真っ先にそうしそうだから、
待っててくれたのが実は
逆に驚きだったりして。


雑誌で後頭部スパーン! 
とか、平気でやりそうなのに。


「……起こせなかったんだよ。

仕方ねーだろ」


「えっ、あたしそんな
ガッツリ寝てた!?」


もしかして寝言とかイビキ
とか――!?

ダメだ、考えると恥ずかしさで
即死できるかも


「イヤ、そーゆーんじゃない
けど……まぁもういいだろ」


爽介はほんのちょっとだけ
顔をしかめて、話をまとめ
ようとするけど……、


「何よ、その言い方。
気になるじゃない」


寝ちゃっただけでも相当
ショックなのに、そのうえ
恥ずかしい寝姿まで見られ
てたとしたら、乙女としては
とても見過ごせないじゃないの。


そう思って、恥ずかしい
ながらも爽介に食い下がる
と――…。


「――お前があんまソソる
顔で寝てっから、起こせ
なかったっつってんだよ」