覗き見てたの、バレバレ
だったみたい。
その問いをきっかけに、
あたしはようやく、ずっと
聞きたかったことを口にする。
「なんで――連れてきたの?」
「は?
だからさっきも言ったろ。
他に行く所が―――」
「そうじゃなくて。
なんであのとき出てきて……
あの場から連れ出したのか
ってこと」
あたしがそう言うと、
爽介はほんの少しだけ
困ったような顔つきになった。
でもすぐに、それを隠す
ようにあたしから視線を
そらして、
「着替えて帰ろうと思ったら、
表の方が騒がしかったから。
裏から様子見てたんだよ」
「――それで?」
騒ぎに気づいてくれた
状況はわかった。
でも、それじゃどうして
あたしを連れ出したかの
説明にはなってないよ。
「それで、たって――。
別にたいした理由なんか
ねーけど。
お前、あの女に謝りたく
なかったんだろ。
でもあの状況じゃイヤでも
謝るしかなさそーだった
から、割って入ったんだよ」
だったみたい。
その問いをきっかけに、
あたしはようやく、ずっと
聞きたかったことを口にする。
「なんで――連れてきたの?」
「は?
だからさっきも言ったろ。
他に行く所が―――」
「そうじゃなくて。
なんであのとき出てきて……
あの場から連れ出したのか
ってこと」
あたしがそう言うと、
爽介はほんの少しだけ
困ったような顔つきになった。
でもすぐに、それを隠す
ようにあたしから視線を
そらして、
「着替えて帰ろうと思ったら、
表の方が騒がしかったから。
裏から様子見てたんだよ」
「――それで?」
騒ぎに気づいてくれた
状況はわかった。
でも、それじゃどうして
あたしを連れ出したかの
説明にはなってないよ。
「それで、たって――。
別にたいした理由なんか
ねーけど。
お前、あの女に謝りたく
なかったんだろ。
でもあの状況じゃイヤでも
謝るしかなさそーだった
から、割って入ったんだよ」