☆☆☆☆☆
車内に、会話は全くなかった。
爽介は頬杖をついて、
ジッと窓の外を見つめてる。
その表情は、考え込んでるのか
怒ってるのか……イマイチ
つかめないけど、いつに
なく硬くて、なんだか
話しかけづらかった。
そう。
聞きたいことは山ほどある。
でも、爽介はそんなだし、
あまりにもワケわかんない
ことばっかりで、何から
聞けばいいのかもわかんなくて。
結局、あたしも押し黙った
まんまだった。
……15分ほど走った頃。
爽介がドライバーにちょっと
道の指示を出して、その
通りに進んだタクシーが、
静かに停車した。
「降りるぞ」
爽介に言われて、今さら
ながらハッとするけど――。
「―――ここ、どこ?」
どこに向かってるのか
なんて、すっかり気に
するの忘れちゃってた。
爽介はドライバーに料金を
支払いながら、簡潔に
教えてくれる。
「オレんち」
車内に、会話は全くなかった。
爽介は頬杖をついて、
ジッと窓の外を見つめてる。
その表情は、考え込んでるのか
怒ってるのか……イマイチ
つかめないけど、いつに
なく硬くて、なんだか
話しかけづらかった。
そう。
聞きたいことは山ほどある。
でも、爽介はそんなだし、
あまりにもワケわかんない
ことばっかりで、何から
聞けばいいのかもわかんなくて。
結局、あたしも押し黙った
まんまだった。
……15分ほど走った頃。
爽介がドライバーにちょっと
道の指示を出して、その
通りに進んだタクシーが、
静かに停車した。
「降りるぞ」
爽介に言われて、今さら
ながらハッとするけど――。
「―――ここ、どこ?」
どこに向かってるのか
なんて、すっかり気に
するの忘れちゃってた。
爽介はドライバーに料金を
支払いながら、簡潔に
教えてくれる。
「オレんち」