「そんな……嘘…」
「君のお父さんは、リヒト・ルアシェイア王子。そっちでは観月 理人だったかな?そして、母親の名前は雨宮 小夜。」
「…信じられない…。
でも、」
「ん?」
「悔しいけど、話が繋がったのよ…。だから、受け止める。
これが現実なんだって」
するとレイは安心したような穏やかな表情で私の頭を優しく撫でてくれた。
その手がお父さんと同じ温もりで、また涙が溢れてきた。
だけど、泣いたらまたレイに心配かけちゃうから
これは、夢でもお伽噺なんかでもない。まぎれもない真実なんだ
と、自分を奮い起たせて、涙を堪えた。