魔法学校と高校の両立も、少しづつ慣れてきた頃。

季節はすっかり夏!

もうすぐ夏休みだ。

沙欄先輩とは、化学室の一件以来話しをすることはない。

ただ時折、よく目が合うなと感じていた。

(この想いがいつか伝わるといいな…)

漠然とした願いではあったけど、奏美は魔法に頼らずいつか自分の言葉で気持ちを伝えようと心に決めていた。