まるで御伽話の中のような結婚式だった。

人間界のものとは、違うところもあったけど、やっぱり素敵。

女の子の憧れ!


私もいつか結婚するのかな…

でも相手は…

人間?

魔法使い?


宴に似つかわしくない不安がよぎった。

「奏美。」

一瞬だけ、笑顔が消えた奏美におばあちゃんが声をかけた。

「奏美は奏美らしくでいいんだよ。誰を好きになっても、奏美が幸せならそれでいい。」

「おばあちゃん…。ありがとう。」

(まだ18歳だもん。
私にはまだ、やりたいことがたくさんある。)