やがて新郎新婦の入場となった。

ファンファーレは生演奏。

式典の時だけ仕事をする演奏隊は、小人だった。

自分より大きな楽器を器用に操り、身体に似合わず荘厳な音色を奏でていた。

ミリーとロランが入場してきた。

真っ白なウェディングドレスとタキシード。

少し光沢があって、歩くたびに輝きを放っている。

本当に素敵だ。

幸せオーラもバンバン出ていて、奏美は心臓が高鳴った。

中央のレッドカーペットを二人揃って歩き、王の前に到着した。

これから王と王女の前で永遠の誓いをするのだ。

結婚指輪というものはなく、お互いに杖と杖を交えて王が魔法をかける。

すると2本の杖は1本に融合する。

一度結婚したものは、この杖のように離れられない。

永遠の交わりという意義のこの式。

1本の杖は、新居の地下に封印する。

これで新居も夫婦と一緒に同体となるのだ。

こうして永遠を誓い、儀式は終了した。