桜の杖にも慣れ、時々失敗もあるけれど、順調に使える魔法を増やしていった。

そんな時、奏美はふと思った。



―――こうして魔法を使えるようになってきたけど、一体いつどこで使うの?私?―――



かなり基本的な疑問だった。

人間に魔法を使ったことが知られてしまっては罰則だし

かといって魔法界に住むわけでもないし

奏美は目的を見失いかけていた