それから２週間後、奏美も試験に合格し、無事に準学士になった。

次のバチャラーコースまでは少し時間がある。

この間につわりが収まって安定期に入ったので、二人は家族だけの小さな結婚式を挙げた。

もちろん奏美も招待されたので、おばあちゃんから蜜を分けてもらい、二人の結婚祝いとした。

「ありがとう！サンドラさんの蜜を飲めば、安産間違いなしだな！」

デイビスは大げさに喜んだ。

少し大きくなったお腹をさすりながらアンも頷く。

二人のことをおばあちゃんに話すと、心よく蜜を分けてくれたんだ。

実はおばあちゃんの蜜は、安産祈願の時によく贈り物として使われていたらしい。

それをリチャードから聞いていた奏美は、贈るならこれだと思い、決めていた。