俺の言葉に少し驚いたのか
先生はその後まくし立てるように俺に質問をしたけれど
何だか今の先生には、何を言っても伝わらない気がして
俺は一方的に電話を切った

残ったのは罪悪感と後味の悪さ。


本当はちゃんと謝って仲直りするべきだったのかもしれない。
だけどその時の俺にはそんな余裕なんてなくて
明日学校で会えたらちゃんと謝ろう。

そんな気持ちを抱きながら眠りについた





次の日の朝は意外にも目覚めが良くて
昨日の気持ちなんか忘れたかのように、今すぐにでも先生に会いたい気分だった

目を見てちゃんと謝ろう

俺が悪かったって。
もう先生を困らせることは言わないって。

先生のあの笑顔を思い出しながら教員室の方へ足を進めると
タイミング良く廊下の向こうに先生の姿が見えた

「せんせ…」


でもその姿は俺が望んでた姿なんかじゃなくて

誰かと重なる先生の姿が
俺の頭の中を一瞬でいっぱいにした