日に日に募っていく不満と比例するように
先生と会えない時間も増えていった

不安になる俺をよそに毎回忙しそうな先生。
だからそんな先生に心配をかけまいと、俺は自分の気持ちを表に出すことはしなかった

いつも余裕のあるフリをして。
俺は精一杯大人ぶっていたんだ




大学の面接まで後一週間と迫ったある日。
俺はサッカー部に顔を出そうと、後輩と共にグラウンドに向かっていた


「あっ、やべ。
倉庫の鍵取ってくるの忘れた。
俺職員室行ってくるからさ、先行ってて」


「了解でーす」



・・・ったく。何やってんだか
最近先生のことで頭がいっぱいで、何だかこういう小さなミスが多い気がする

自分にため息をつきながらも急ぎ足で職員室へと向かい扉を開けようとした瞬間
飛び込んできた声。


「林先生、そんな風に毎日コンビニ弁当じゃ身体壊しますよ?」