「せーんせ、どうしたの?」


いつもの教室の扉を開けると
そこにはすごく不安な顔で俺を見る先生がいて
何だか俺まで言いようのない不安に包まれる


「あんなに学校では会わないって言ってたじゃん」


「…うん。
そうなんだけど…」


そう言ったまま俯く先生の手を
俺はぎゅっと握った

目の前には先生の顔。
一週間ぶりにちゃんと見る先生の表情。


何だろう。この気持ち。

先生の頬に手を触れると
先生はびくっと身体ごと反応して

何だかその素直な反応全部が愛しく思える


どんどんどんどん熱を帯び始める先生の顔に
俺は無遠慮に触れていく