次の日、病院で診てもらうと全身打撲と告げられ、体中には痛々しい痣が残っていた。



医者は一か月ほどで治ると言っていたが、濃く紫色に腫れあがった痣を見ると一か月で治るものなのかと不安になるくらい。



陸さんの鳶の仕事も親方さんが良い人で、ゆっくり治せと言ってくれている。



でも「そんな甘えてらんねぇ」とすぐ仕事に復帰したがる陸さんを止めるのが大変だった。







―――――――――――――


――――――――


―――――・・・・・





2週間後、学校帰りスーパーで夕飯の買い物をして帰る途中、広樹さんに出くわした。



広樹さんとは、百合さんの話を初めて聞いて、そしてその帰り道に告白されて以来だったから、声をかけられた時は一瞬どんな顔をしたらいいのかわからなくなった。



それに気付いたのか、広樹さんはまるであの日の事など何もなかったかのように普通に接してくれた。




「すげー荷物だね、夕飯の買い物?」



そう言うと、あたしの手元から買い物袋を奪った。



「アパートまで持ってってやるよ」



「えっ・・・そんな、悪いですよ!すっごい重いのに・・・」



ずんずん歩きだす広樹さんを追いかけるだけで精一杯。