その時、爆音をたてて5台程の単車がファミレスの裏の方で停まったのが見えた。
そういえばあとから合流する人達もいるって言ってたよね・・・
急いでファミレスの裏の方へ向かうと、そこにいたのは見慣れない男達だった。
「ん?誰かの知り合いか?」
その中の一人があたしに気付き、周りに問いかけたが、みんな知らないと首をかしげる。
やばっ・・・他のチーム!?
間違えた・・・!!
引き返そうとしたが、時すでに遅く、近くにいた奴に腕を掴まれる。
「おい、ちょっと待てよ、この顔見たことあんなー」
そいつがあたしの顔をまじまじと覗きこむ。
「・・・あ!!この女桐谷の女だ!」
その言葉に周りの奴らが一斉に注目した。
「あいつ特定の女作ったのか!?」
「遊びじゃねーの」
男達は口々にそう言いながら、あたしの事をなめるように見回す。
恐くなり、掴まれている手が震えだした。
「あの・・・離して・・・ください・・・」
あたしのか細い声はマフラーの音にかき消されてしまい、聞こえない。
「そういえば最近ご執心の女がいるっつーのは聞いたことあんなぁ、あんたの事か?」
すぐ近くでその様子を眺めてた男が、単車から降りてあたしの側に寄ってきた。