とある放課後だった。

ひとりの男子が話しかけてきた。存在を消していたはずのわたしは、内心では本当に驚いていたが、やはり表情に出さず、用件を訊いた。
内容は明日の放課後に体育館裏へ来てほしいということだった。ひとりで、ということだった。
その男子が朱くなっていたのは確かだった。