食卓に戻ると、他愛のない会話があふれていた。

しかし、わたしにはなにが面白いのかわからなかった。母だけはわたしをよく気遣い、話しかけてくれたが、私は家族からあまり感情を出さない子だと認識されるようになっていた。

それからは学校では存在を消すようにしていた。
周りの人がわたしの協調性のなさを視線で訴えていることもその理由ではあったが、なによりわたしという存在はどんな場面でもプラスに働く部分がないだろうと思っていたからだ。
まともな笑い方ができないわたしは、存在を消すことが最善だと思っていた。